運転中に頭痛が起こったら…。タイプで異なる対処法を紹介
2023年02月22日
予期せぬ場面で突然襲ってくる頭痛―。それは自動車の運転中も例外ではありません。運転中に頭痛が起こり「目の前がチカチカして前方が見えなくなった」「吐き気を催してしまった」など、実際に、運転に支障をきたしてしまったという経験者の話もあります。
慢性的な頭痛が原因で運転に不安を抱いている人や事故の危険を感じたことがある人は少なくないのではないか。「事故のない世界」を目指すイーデザイン損保は、「片頭痛のない世界」を目指すバイオテクノロジー企業のアムジェンとタッグを組んで、ドライバーの方々に情報を発信しています。
今回は「頭痛の日(2月22日)」を機会に、頭痛と運転との関係、頭痛が起きたときの正しい対処法、共創の背景について、アムジェンの長谷部さんと&eで本企画を担当する西澤さんにお話を聞きました!
長谷部 美紀(はせべ みき)
アムジェン株式会社 メディカルアフェアーズ 神経疾患領域 カントリー・メディカルアフェアーズ・リード
西澤 寿朗(にしざわ としろう)
イーデザイン損保 CX推進部
自動車保険会社とバイオテクノロジー企業がなぜタッグを?
アムジェン株式会社が運営する、片頭痛に悩む方々への情報サイト
「片頭痛コントロール」https://www.henzutsu.net/
「事故のない世界」を目指す&eは、「頭痛」も危険な運転の要因になり得ると考え、片頭痛患者さんのために、積極的な情報発信に取り組んでいるバイオテクノロジー企業のアムジェンとよりよい世界を目指して、対話を開始しました。
取り組みの第一歩として、運転中に頭痛が起きたときの対処法のコラムを共同で作成し、お客さまにメールでご案内しました。
長谷部さん:運転中に頭痛が起きると、目の前がチカチカしたり、めまいがしたり、極端な場合は意識喪失につながるケースもあります。実際に頭痛が原因で自動車事故を起こしてしまった報告も出ています。事故に至らないものや、報告に至らないものがあることを考えると、世の中には頭痛患者さんが危ない思いをしながら運転されている場面が多いと想像できます。
西澤さん:運転中に急に頭痛が起こって、運転に集中できなくなり危険な挙動をしてしまうといったケースは、統計上の数字としては上がっていなくても、実態として存在していると考えていました。片頭痛に悩む患者さんのための疾患啓発活動に力を入れているアムジェンさんと意見交換するなかで、「片頭痛に悩む人のいない世界」と「事故のない世界」を目指すというお互いの理念が一致し、手を取り合って共創していくという流れができました。
長谷部さん:私たちは、片頭痛の患者さんがこれまでの人生で感じてきた「精神的、身体的、経済的に損をしてきた」という想い、負担にフォーカスを当て、ソリューションの検討をしていました。この課題を解決するためには、製薬業界の枠組みを超えた業界外のパートナーシップが必要です。片頭痛コントロールを通じて、片頭痛発作の起きない世界を目指すアムジェンの方向性と、自動車保険という枠組みを超え事故のない世界そのものを創り、暮らし・世の中をよくするというイーデザイン損保さんの方向性がシンクロした点が協業の第一歩を踏み出す決め手となりました。
頭痛の種類は300以上!あなたはどのタイプ?
頭痛の頻度や重症度をチェックする「症状チェッカー」
一言で「頭痛」といっても、さまざまなタイプ・原因があり「国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)」では実に300種類を超える頭痛があると分類されています。頭痛のタイプは、他にはっきりとした原因や疾患が見当たらない頭痛と、他の疾患が原因となって起こる頭痛の大きく2つに分類されます。
前者がいわゆる「頭痛もち」で、代表的なものに「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」の3大慢性頭痛があります。
長谷部さん:頭痛に悩んでいても「病院に行くほどではない」と考えて、市販の鎮痛薬で対処している患者さんが多い、というのが現状です。
患者さんによっては緊張型頭痛と片頭痛を両方持っていたり、片頭痛の中でも症状が違っていたりするなど、パターンや症状はさまざまです。自分の頭痛はどういうタイプかをまず知ることが、治療の第一歩として重要になってきます。
当社がホームページ上で提供している「症状チェッカー」は、患者さんの頭痛の重さや日常生活への支障度を確認するためのツールです。自分の頭痛の特性を知り、片頭痛コントロールを始めるために、ご自身の頭痛の症状についてセルフチェックすることができます。ぜひ一度、ご自身の頭痛を客観的にデータ化してみてください。
「症状チェッカー」はこちら
「安静に」「体を動かす」真逆の対処法に注意!
運転中、実際に頭痛に襲われたらどう対処すればいいのでしょうか。
まずは、事故を起こさないために安全な場所に車を止めます。高速道路の場合はサービスエリアやパーキングエリア、一般道であればコンビニなどを見つけて休憩を取りましょう。
実は、この後の対応の仕方は、頭痛の種類によって全く異なってきます。
私も片頭痛を持っているので、運転中に頭痛が起きたらどうしようと不安になることがあります。身近な人から、運転中に突然の頭痛で目の前が真っ白になり、非常に危険な状態に陥った話を聞いたこともあります。実際にそのようなケースになった場合、どのような対処をするべきなのでしょうか。
長谷部さん:緊張型頭痛であれば、車から降りてストレッチをしましょう。同じ姿勢を長時間続けたために血流が悪くなったことが原因と考えられるので、体操などで血流を改善します。
一方、片頭痛の場合は、動かずにじっと安静にして症状が過ぎ去るのを待ちます。光の刺激が症状を誘発することがあるので、ブランケットなどをかぶって光を遮るのも効果的です。
運転中も前方の車のテールランプやライトなど、光の刺激が多いので、場合によってはサングラスを使用してみましょう。
天候や気圧の変化が片頭痛のトリガーになる患者さんも多いです。車に乗る前に頭痛の兆候を感じたら「少し出発を遅らせよう」「運転はやめよう」という判断も大切です。
人生をより豊かにするサービスを共創
アムジェン株式会社の「片頭痛@LINEヘルスケア」はLINEひとつで、頭痛の記録から生活改善やセルフケアのサポートまで、片頭痛治療に必要なさまざまな機能を提供しています
緊張型頭痛に悩む人は日本国内では2000万人と推計されており、片頭痛の患者さんは10人に1人とも言われています。アムジェンと&eは、頭痛に関する情報をより多くの人に届けることで「頭痛で事故を起こす人がいない世界」を目指していきます。
長谷部さん:私たちアムジェンのミッションは「To serve Patients 患者さんのために、今できるすべてを」です。片頭痛についての知識を高めること、片頭痛発作のコントロールに取り組むことで、患者さんが精神的、身体的、経済的に「損」することを減らしていけると考えています。前向きな気持ちで片頭痛に向き合う患者さんを応援するために、アムジェンとイーデザイン損保さんがパートナーとして、多くの人の人生をより豊かにするサービスを共創できればと考えています。この共創を通じて、患者さんのため、社会のために本気で取り組む活動の幅が広がっていくことを目指したいと思います。
西澤さん:アムジェンさんと「頭痛」というテーマを通じて、誰かの人生を豊かにするための取り組みを進めていけることを誇りに思います。
長谷部さん:患者さんにはまずご自身の症状をしっかり把握して、必要があれば専門医も受診してみていただきたいとお伝えしたいです。不安を抱えながら運転するのはやはり怖いと思います。今は対処できる薬や予防薬も出ていますので、十分にコントロールできる疾患だと考えております。
「事故のない世界」を目指すためには、事故につながる要因をひとつずつ減らしていくという地道な取り組みが必要です。そのためには、業界の垣根を超えて、さまざまな分野の専門知識を持つ企業との共創が欠かせません。
自動車保険会社と製薬会社―。一見接点のない両者ですが「皆さんの人生をより豊かに」という思いは一緒です。
私たちの新しいチャレンジを今後も見守ってください!
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