お客さまの声から課題発掘!「CXワークショップ」とは - &e究極のCXを目指して 02
2022年08月26日
お客さまのことを第一に考え、日々お客さまの声と向き合っている企業は多いと思います。私たちイーデザイン損保もそのひとつです。集まったお客さまの声から仮説設定、検証、分析、改善のサイクルを回しお客さま体験の向上に繋げるためにどうすれば良いか、常に方法を模索しています。
そのような課題解決のために、イーデザイン損保では&eのお客さまが常日頃からサービスや体験に対してどのように感じているかを広い視野から把握しようと試みています。社内にCXM(カスタマーエクスペリエンス・マネージメント)チームを置くことで、部署の垣根を超えて全社を巻き込み、お客さまの体験をより良いものにする取り組みを促進しています!
この記事でわかること
1. CXワークショップのプロセス
2. お客さまの声の分類方法
3. 課題を社内で共有するメモ貼りのコツ
4. 顧客体験のデザインに必要なこと
5. ワークショップの狙い
&eにはチャットやアンケートを通じて1日300件以上のお客さまの声が届きます。そしてCXMチームはすべてに目を通し、そこから見えてくるお客さまの不安や期待を深掘り、抽出した課題を各部署に共有、お客さま体験の向上につなげています。その活動の一つとして今回はCXワークショップをご紹介します!
C X推進部 田屋さん:お客さまからのお困りごとや疑問、お叱りの声もある一方で、期待やお褒めの言葉もいただきます。&eの契約者数も徐々に増えてきたタイミングで、お客さまが何につまずいているのか、また、&eに対して何を評価してくれているのか、何を期待してくれているのかといった、現状理解が必要と感じていました。さらに整理するだけではなく、社内の共通認識を持つ機会を作りたかったので、各部署からクルーに集まってもらいCXワークショップを実施しました。
わざわざチャットで連絡してくださっているお客さまに対して私たちがすぐにできることはないだろうか…。そんな思いでお客さまの声に向き合うクルーたち。
「お客さまの体験がジェットコースターになっていないか」定量データからお客さまの現状を知る
&eは車載センサーを車に取り付け、専用のスマートフォンアプリと連携させることで安全運転サポート機能を使えるようになります。しかし現状は、ご契約いただいたお客さま全員がスムーズにアプリやセンサーを使用できている訳ではありません。
お申し込みからアプリにログインして実際に利用していただくまで、お客さまの体験のどの部分に課題があるのか。参加したクルーが定量データを見ながら、「どうしてアプリをダウンロードしていただけていないのだろう」、「センサーとアプリのペアリングをスムーズにするためにはどのような案内をしたらよいか」など、お客さまの体験上の課題を想像していきます。
「期待を増幅する」 お客さまの声を読み、分類する
定量データについてディスカッションした後、今度は&eに寄せられたチャットのログを参加者全員で読み「お客さまが本当にお困りのこと」をPAIN(ペイン)、「お客さまが期待していること」をGAIN(ゲイン)に分類しながら壁に貼り、見える化を行いました。
CX推進部 田屋さん:たとえば、「&eアプリユーザーが同じ車に複数乗車した時にどうなるのかわからない」、という声は、一見するとPAINのようだけど、「知りたい!」というお客さまの期待、つまりGAINと捉えることができます。PAINを解消するだけではなく、GAINを増幅することで、サービス全体でお客さまの満足度をより高めることにつながります。
お客さまの声の中には厳しいお言葉もあります。しかし、その言葉の裏には「知りたい!」「&eで実現してほしい!」という期待が潜んでいる…。
壁に張り出されたお客さまの声を俯瞰してみると、クルーからは「解消すべき問題(=PAIN)はもちろん多くあるけれど、期待(=GAIN)の声も予想以上に多い」という前向きな感想が上がりました。
「クルーの“当たり前”はお客さまにとって“当たり前”ではない」特に深いペインを見つけアイデアを出す
お客さまの声を分類した後は、壁一面に貼り出された声の中から特に優先して対処すべきだと思う課題にシールを貼り、優先課題に対して「どんなことができるか」を5人ごとのグループに分かれて考えていきました。課題の中にはシステム・技術的な改善が必要なこともありますが、それを待つだけでなくそれぞれの部署で「今すぐできる取り組み」も考え、発表しました。
マガジン編集部の私もワークショップには参加しましたが、各グループがさまざまなアイデアを発表する中で、クルーのこんな声にハッとさせられる瞬間がありました。
CX推進部 上野さん:私たちは&eのサービスを熟知している視点からお客さまにご案内をしている。けれども、「センサーって必要なんですか?」、「アプリとセンサーのペアリング方法が難しくてわからない」といったお声がある通り、私たちにとって当たり前のことでも、お客さまにとっては初めてのこと。初めての利用がスムーズにいくように、伝え方にももっと工夫が必要だと改めて感じました。
クルーにとっての「当たり前」はお客さまにとっての「当たり前」ではない…。&eに加入するお客さまの不安な気持ちに寄り添えるようなご説明、コミュニケーションを実行していかなければならないという意識を改めて全員と共有できました!
「議論する中でポジティブな気持ちに」ワークショップのもう一つの狙い
ファシリテーターの田屋さん(CXMチームリーダー)が今回のワークショップをまとめ、参加者は課題を各部署に持ち帰りました。
今回のワークショップで出た課題や解決へのアイデアは「答え」ではありません。ワークショップを通じて得たことを参加者が各部署、各領域に持ち帰って議論を進めることで全社でCXの改善活動を推進し、お客さま体験の向上につなげていきます。ワークショップ後のアンケートでは「課題点や問題点を共有できてよかった」というコメントのほか、こんなコメントが寄せられました。
お客さまサポート部 松島さん:実は、社内で上がってきた課題やお客さまの声に対して気持ちが落ちてしまうことがありました。でも、このワークショップでいろいろなお声の裏側を考え、みんなと議論する中で、&eに対する「期待」を感じることができたので、前向きな気持ちになれました。
CX推進部 田屋さん:社内では表面的にネガティブなお客さまの声が目立ってしまったり、それによって目の前の問題/不具合ばかりに目がいき、クルーの気持ちも部署全体もネガティブな方向にいってしまう可能性があります。そうならないためにも、お客さまの声を深掘りし、課題だけでなく、そこに込められた期待もみんなで共有できたのは良かったと思います。
1台の車が数万の部品からできているように、&eという自動車保険も数万以上のお客さまの声と、解決策を考え実行するイーデザイン損保のクルーでできています。
私たちが大切にしたいのは、イーデザイン損保と&eを信頼して契約してくださったお客さまが満足し、単なる自動車保険以上の価値を感じて、安全でワクワクするカーライフを送ってくださること。
そのために、ときにはこのようなワークショップを実施して、部署を分け隔てることなく全社で現状を理解して課題の認識を合わせ、前向きな気持ちでお客さま体験の向上に取り組むことが重要なのだと、改めて感じさせる時間となりました。
そして、ワークショップ後にはこんな声もありました!
BA部 木村さん:ワークショップでは緊急性も高い課題も発見できましたし、部門横断的に話し合う必要性を強く感じました。早速、部門横断のメンバーを集めて、定量面からサポートする定例会を設定することにしました。
お客さまの体験向上に向けて、CXMチームの奮闘はまだまだ続きます…。次回もお楽しみに。
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