自動車保険を乗り換えるときの注意点は?空白・重複期間にも気をつけよう
2024年3月8日(2024年11月26日更新)
「保険料を抑えたい」「補償を充実させたい」などの理由で、現在加入している自動車保険から、別の自動車保険への乗り換えを検討している方もいらっしゃるでしょう。しかし、「いつ乗り換えたらよいかわからない」と悩む方も少なくありません。
今回は、自動車保険の乗り換えに関するメリット・デメリットを解説します。また、お手続きの際に注意すべきポイントも説明するため、ぜひ参考にしてください。
自動車保険の乗り換えはいつから考える?
一般的に、自動車保険の乗り換えは、現在加入している自動車保険の満期日に合わせてお手続きします。
自動車保険の補償内容や付帯サービス、保険料などは、保険会社によって異なります。乗り換え先を比較して検討するのに十分な時間を確保するため、自動車保険の乗り換えは、現在の契約の満期日の約2ヶ月前から考えるとよいでしょう。
そして、自動車保険の乗り換えが必要かどうかは、以下で説明する「乗り換えのメリット・デメリット」を考慮したうえで、ご検討ください。
自動車保険を乗り換えるメリット
自動車保険を乗り換えると、以下のメリットがあります。
- 保険料を抑えることができる
- 補償・サービスを充実させることができる
- 新規契約の特典を受けられる
それぞれのメリットについて、詳しくみてみましょう。
保険料を抑えることができる
自動車保険を乗り換えることで、保険料を安くできる場合があります。
保険会社によっては、走行距離や使用目的、車の使用状況などによって細かく保険料を算出しているため、同じ条件や補償内容でも安くなることがあります。
また、代理店を介さずにインターネットで申し込むネット自動車保険(ダイレクト型・通販型)を選択することで、代理店型よりも保険料を抑えることもできます。
補償・サービスを充実させることができる
自動車保険の補償やサービスは、各保険会社によって異なります。例えば、ロードサービスにおけるレッカーの無料けん引距離や、ガス欠時の対応などは各社さまざまです。そのため、自動車保険を乗り換えることで、補償やサービスが充実する場合もあります。
新規契約の特典を受けられる
自動車保険を新規で申し込む際、新規契約のキャンペーンを実施していることがあります。プレゼントがもらえたり、キャンペーンに応募できたりするなど、その内容は保険会社によって異なります。
なお、自動車保険の乗り換えにメリットを感じるものの、「保険会社が変わるとまた6等級からスタートになるデメリットの方が大きいのではないか」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、満期で乗り換えるなど、所定の条件を満たせば現状の等級を引き継ぐことができます。そのため、自動車保険の乗り換え時期などに注意すれば、等級についてのデメリットが生じることはありません。
自動車保険を乗り換えるデメリット
自動車保険を乗り換える場合、次のデメリットがあります。
- 継続割引が受けられなくなる
- 補償・サービスの変更が伴うことがある
- お手続きに手間がかかる
自動車保険の乗り換えを考えている方は、デメリットを知ったうえで検討しましょう。
継続割引が受けられなくなる
前述の通り、所定の条件を満たせば、自動車保険を乗り換えた際に等級の引き継ぎができます。しかし、同じ保険会社で継続するご契約者の方に向けて継続割引制度を設けている保険会社もあります。その場合は、乗り換えることで割引を受けられなくなるので注意しましょう。
補償・サービスの変更が伴うことがある
メリットの説明の際にも触れましたが、同じような補償・サービスでも、保険会社によっては内容が異なることがあります。例えば、提携している修理工場は保険会社ごとに異なるため、いざ事故があったときに、近隣に提携修理工場がないことを不安に思うかもしれません。
このように、自動車保険の乗り換えによって、今まで受けられていた制度の適用が受けられなくなったり、補償・サービスの変更が伴ったりすることもあるので注意が必要です。
お手続きに手間がかかる
自動車保険を乗り換えるためにはお手続きが必要なので、必ず手間や時間がかかります。乗り換え先の保険会社を検討するのも、ある程度の時間や手間を要するでしょう。
また、対面で説明を受けられる「代理店型」の自動車保険と比べると、ご自身でお手続きを行う「ネット型(ダイレクト型・通販型)」の自動車保険は、お手続きがわずらわしく感じる場合があります。
自動車保険の乗り換えで気をつけるべきポイント
以下では、自動車保険の乗り換え時に気をつけるべきポイントを解説します。
- 適切な時期に乗り換える
- 告知義務に気をつける
- 空白期間、重複期間を見落とさないようにする
3つの注意点について、詳しくみてみましょう。
適切な時期に乗り換える
自動車保険の乗り換えは満期、つまり継続時期での乗り換えがおすすめです。この時期を逃すと、等級の引き継ぎで損をしてしまう可能性があるからです。
また、「満期日の前日まで」には、乗り換えのお手続きを完了させておきましょう。自動車保険の乗り換えのタイミングについて、詳しくは以下のコラムをご覧ください。
新しい車に買い替えるときは?
新しい車への買い替えに合わせて、自動車保険を乗り換えようと考える方もいらっしゃるでしょう。この場合でも、現在加入している自動車保険の保険期間中に自動車保険を乗り換えるのは等級の引き継ぎという点で損をしてしまう可能性があります。
また、新しい車を購入し、自動車保険のお車の変更(車両入替)を行うと、自動車保険の保険料が上がる可能性もあります。その場合には、等級の引き継ぎで損をするデメリットも考慮したうえで、保険料を抑えた自動車保険へ保険期間中に乗り換えることを検討するのも一案です。
告知義務に気をつける
乗り換え時に限った話ではありませんが、自動車保険に加入する場合、ご契約者の方には「告知義務」があります。
告知義務とは、「危険に関する重要な事項」として保険会社が告知を求める重要な事項(告知事項)について、ご契約者の方が事実を正確に告知することです。一般的に、主な告知事項は以下の通りです。
- 主に運転される方(記名被保険者)の氏名、生年月日(年齢)、運転免許証の色
- お車の登録番号、型式、用途・車種、初度登録年月、所有者氏名、使用目的
- 前契約の保険会社名、証券番号、等級、事故の有無 など
なお、正しく告知しなかった場合、契約は解除され、保険金が支払われない場合があります。契約する際、告知事項を正確に申告するようにしましょう。
空白期間、重複期間を見落とさないようにする
自動車保険を乗り換える際は、「空白期間」と「重複期間」に注意しましょう。
空白期間とは、例えば、乗り換え前の契約の満期日が1月1日であるにもかかわらず、乗り換え後の契約の開始日が1月5日になっているケースをいいます。この場合、1月3日に事故を起こした場合、どちらの自動車保険でも補償されません。
新たな自動車保険の開始日が、乗り換え前の自動車保険の満期日と同日になっているか必ずご確認ください。
なお、自動車保険の乗り換えで等級を引き継ぐ場合、新しい自動車保険の保険開始日は、現在の契約の満期日・解約日の翌日から起算して7日以内にスタートしなければなりません。
定められた期限までに保険を開始できなかった場合は、等級の引き継ぎが認められない可能性がありますので注意しましょう。
反対に、保険期間の重複にも気をつけましょう。重複契約の場合、万一、事故が発生した際はいずれかの自動車保険で補償されます。ただし、保険期間が重複していると、原則として等級を引き継ぐことができないため注意が必要です。また、重複している期間は、「保険料の払い損」であるため、速やかにお手続きしましょう。
自動車保険の乗り換え手順
満期にあわせて自動車保険を乗り換えるには、以下のようなお手続きが必要です。
- 乗り換え先の保険会社を決める
- (提出書類がある場合)書類を乗り換え先の保険会社に提出する
各保険会社へ見積もりを依頼する手間を省くため、乗り換え先を決める際は、一括見積もりサービスを利用して比較するのがおすすめです。
満期にあわせて自動車保険を乗り換える場合は、基本的に解約の連絡は必要ありません。ただし、自動継続の特約をつけている場合や満期を迎える前に乗り換える場合は、継続しない旨を連絡する必要があります。
乗り換え手続きの詳細は保険会社によって異なりますが、一般的に必要な書類や情報は以下の通りです。お手続き時に手元に用意しておきましょう。
- 契約するお車の自動車検査証(車検証)
- 保険証券(証券番号がわかるもの)
- 運転免許証
- 積算走行距離計の値(オドメーター値)
- 中断証明書(契約を中断していた場合)
まとめ
自動車保険の乗り換えを検討する際は、今回お伝えしたポイントをしっかりおさえ、ご自身にとって最適な方法と順序で乗り換えましょう。
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12回払の場合は1回あたり833円。なお、前契約(中断しているご契約を含みません)の引受保険会社がイーデザイン損保であるご契約の場合、割引額が異なります。
監修:新井 智美
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆および監修をこなしており、これまでの執筆および監修実績は2,500本を超える。
資格情報: CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員