輸入車(外車)の自動車保険の保険料や税金などの維持費は高い?節約する方法も紹介

2024年12月16日

輸入車を購入するときに、気になるのが保険料や税金などの維持費です。輸入車の自動車保険の保険料は高いのではと、不安に感じている方もいるかもしれません。

本記事では、輸入車の自動車保険の保険料は割高なのか、わかりやすく解説します。また、自動車保険の保険料以外の維持費が高い理由や、維持費を抑えるためのポイントについても紹介します。

輸入車(外車)の自動車保険の保険料は割高なの?

自動車保険の保険料が決まる要素はいくつかありますが、「どこの国のメーカーか」という点は問われません。そのため、輸入車という理由だけで自動車保険の保険料が高くなることはありません。

輸入車(外国車)も国産車(日本車)も、自動車保険の保険料の決まり方は同じです。しかし、いくつかの理由から、輸入車の自動車保険の保険料が割高になることがあります。

購入金額が高く車両保険の保険料が高い傾向にある

自動車保険の車両保険を契約する際に、車両保険でお支払いする保険金の限度額である車両保険金額を決める必要があります。購入金額が高いほど車両保険金額は高額となり、結果として車両保険の保険料を引き上げる要素となります。お車の保険開始日時点の市場販売価格相当額の範囲で保険会社が引き受けできる車両保険金額が提示され、その範囲の中から契約者が選択します。

輸入車は購入時の金額が高い傾向にあるため、選択できる車両保険金額も高くなる傾向にあり、車両保険の保険料も高額になりがちです。

「車両保険」の料率クラスが高い傾向にある

自動車保険の保険料は、お車の型式ごとの過去の事故データをもとに決定された「料率クラス」に基づいて保険料を算出します。
料率クラスは「対人賠償」「対物賠償」「人身傷害」「車両保険」ごとに決定されます。
損害保険料率算出機構で定めている型式別料率クラスでは、自家用普通乗用車・自家用小型乗用車については1~17の料率クラスに区分されます。いずれも数字が大きくなるにつれて保険料が高くなり、小さくなるにつれて保険料が安くなります。
一般的に、輸入車は「車両保険」の料率クラスが高い傾向にあるため、自動車保険の保険料も高くなることが多いです。
実際に、輸入車である「BMW 1シリーズ」と国産車である「プリウス」を比較してみましょう。

BMW
(1シリーズ 1S20)
トヨタ
(プリウス ZVW35)
対人賠償 7 5
対物賠償 6 9
人身傷害 6 7
車両保険 14 9

保険始期:2024年1月1日~12月31日
参考:損害保険料率算出機構「型式別料率クラス検索」

比較すると、BMWの「車両保険」の料率クラスは14であるのに対してプリウスは9であり、輸入車は「車両保険」の料率クラスが高い傾向にあることが分かります。
なお、型式別料率クラスは1年に一度見直され、毎年のご契約に適用されます。

輸入車(外車)の税金などの維持費が高くなる理由

お車を維持するために必要な費用は、自動車保険の保険料だけではありません。輸入車は自動車保険の保険料以外に、税金などの維持費も高額になる傾向にあります。

【自動車税額】排気量や最大積載量が大きいと課税額が大きくなる

自動車税には、年に一度課せられる「種別割」とお車の取得時に課せられる「環境性能割」の2つの種類があります。

このうち自動車税種別割は、自動車の用途(乗用車・トラックなど)や排気量、最大積載量などによって決まります。輸入車は排気量が多い傾向にあるため、自動車税額が高くなりがちです。

【燃料代】高くつく傾向にある

ガソリン車の場合、排気量が多いと必要な燃料が増えるため、燃料代がかかる傾向にあります。輸入車は排気量が多いお車も多いため、燃料代が高くなりがちです。

また、オクタン価が高いプレミアムガソリン(ハイオクガソリン)を指定している輸入車も少なくありません。プレミアムガソリンはレギュラーガソリンよりも高額なため、さらに燃料代がかさみます。

【修理費】部品や技術料が
高い傾向にある

輸入車は部品代が高い傾向にあります。部品を海外から取り寄せる場合には、さらに高額になることもあるようです。

また、国産車と比べると修理を担当できる技術者が少なく、技術料が高くなるケースもあります。

【車検代】自動車重量税・部品代がかさみがち

車検時に支払う自動車重量税は、お車の重量によって決まります。お車が大型車で重量が大きいときは、自動車重量税の税額も高くなります。

また、車検時に部品交換が必要になるケースも少なくありません。輸入車は部品代が高い傾向にあるだけでなく、取り寄せ費用が別途発生する場合もあるため、車検時の負担も大きくなる可能性があります。

自動車保険の保険料や税金を含む輸入車(外車)の維持費を抑えるポイント

さまざまな理由から、輸入車の維持費は高くなる可能性があります。少しでも負担を軽減するために、実施したいポイントを紹介します。

ダイレクト型の自動車保険を選ぶ

自動車保険には、代理店を経由して保険会社とやり取りを行う「代理店型自動車保険」と、Webサイトなどを使って直接保険会社とやり取りする「ネット自動車保険(ダイレクト型・通販型)」があります。

代理店を通さずに契約・利用するダイレクト型の自動車保険は、中間コストが圧縮される分、自動車保険の保険料はリーズナブルな傾向にあります。輸入車の維持費を抑えるためにも、ダイレクト型の自動車保険に注目してみてはいかがでしょうか。

排気量が少ない・重量が小さい車種を
選ぶ

輸入車の中でも排気量が少ないものなら、自動車税の税額や燃料代を抑えられます。また、軽自動車以外の自家用乗用車の場合、車両重量が小さい方が自動車重量税の負担を軽減できます。お車を購入するときは、販売店のスタッフとも相談し、排気量や重量が大きすぎないものを選んでみてはいかがでしょうか。

取り扱い店舗が多くメジャーな車種を
選ぶ

取り扱い店舗が多くメジャーな車種なら、部品代が割高になることは少ないと考えられます。修理や車検の際に部品代がかかることもあるため、部品代が高すぎないお車を選びましょう。

また、メジャーな車種は対応する修理工場も多い傾向にあるため、預けやすいだけでなく、修理期間も短くなる可能性があります。

維持費も考慮してお車を選ぼう

お車を選ぶときには、自動車保険の保険料や税金などの維持費にも注目してみましょう。お気に入りのお車に長く乗るためにも、維持費がどの程度かかるか前もって概算しておくとよいかもしれません。

イーデザイン損保の自動車保険&e(アンディー)は、ダイレクト型自動車保険ならではのリーズナブルな保険料が特長です。自動車保険の保険料や補償内容は保険会社によっても異なるため、何社かお見積もりを取ることで、よりリーズナブルかつよりご自身に合う保険が見つかりやすくなります。これからお車を購入する方も、すでに輸入車をお持ちの方も、ぜひお見積もりをしてみてください。

監修:四方 裕伸

会社員として14年、総合ビジネスを行う中小企業の経営者として14年、保険・FP・土地活用・住宅・建築設計・リフォーム・不動産の分野について、現場と学問の両方で経験を積む。
相談者の家計にゆとりを生むために、住まいや経営などにかかわる生活のノウハウを伝えている。

資格情報:1級FP技能士・CFP・宅地建物取引士