自動車保険料はいくらが一般的?保険料相場をケース別に
解説

2024年3月8日(2024年8月16日更新)

「現在加入している自動車保険の保険料は一般的なのだろうか」、「そもそも自動車保険の保険料の相場とはどれくらいなのか」と考えたことはありませんか?
本記事では自動車保険の価格相場の目安をご説明します。どんな項目が保険料に影響するのか、項目の内容によってどれくらい保険料が変わるのか、例を挙げてご紹介します。

保険の価格が決まるポイントは?

自動車保険の保険料は、補償内容だけでなく、前契約の事故の有無や主に運転される方の条件、お車の条件などによって決まります。いずれも、事故のリスクが高い条件になるほど、保険料は高くなります。
どんな項目が保険料に影響するのか、ご紹介します。

前契約の事故の有無
(ノンフリート等級)

ノンフリート等級別料率制度という仕組みでは、前契約の事故の有無、また事故の件数や種類などにより、次契約に適用する等級と割増引率が決定され、保険料が割引・割増されます。

等級は1等級から20等級まであり、等級によって保険料の割増引率が異なり、20等級が一番割引率が高く、20等級に近いほど保険料が安くなっていきます。なお、初めて自動車保険に加入するお車の場合は原則として6等級になります。

主に運転される方の条件

自動車保険の補償の対象となるお車を主に運転される方の条件によっても、保険料は変わります。

運転免許証の色

主に運転される方の運転免許証の色によって、一般的に保険料は変わります。
運転免許証の色は、グリーン(免許取得後3年以内の方)、ブルー(グリーン、ゴールド以外の方)、ゴールド(過去5年間無事故・無違反の方)の3種類があります。グリーン免許の方は、免許取得後3年以内であり、運転技術が未熟であると考えられることから保険料が高く設定されていることがあります。また、ゴールド免許の方は事故リスクが低いため、保険料を低く設定している保険会社が一般的です。

年齢

主に運転される方の年齢によって保険料が変わります。例えば、年齢が若い方は事故発生率が高く、事故を引き起こす可能性が高いと見られるため保険料は高くなります。

補償される運転者の範囲

補償の対象となるお車を誰が運転するかによって、補償される運転者の範囲を決めることができ、その範囲によって保険料が変わります。
例えば、イーデザイン損保の自動車保険&e(アンディ―)では「家族限定」「夫婦限定」「本人限定」を設定して、補償される運転者の範囲を限定することができます(いずれも設定しないことも可能です)。補償される運転者の範囲を限定することで、事故リスクを制限することができるため、保険料は安くなります。

○:補償されます ×:補償されません

(注)

運転者年齢条件を設定した場合は、「1.主に運転される方」「2.1の配偶者」「3.1または2と同居している親族」については、運転者年齢条件を満たす方が運転中の事故に限り補償します。

また、「運転者年齢条件」を設定することもできます。こちらも補償される運転者の範囲を限定するほど、保険料は安くなります。

○:補償されます ×:補償されません

※2

「1.主に運転される方」「2.1の配偶者」「3.1または2と同居している親族」のうち、契約のお車を運転する最も若い方の年齢

(注)

運転者限定を設定した場合は、限定した方が運転中の事故に限り補償します。

使用目的

使用目的は「主に日常・レジャー」「主に通勤・通学」「主に業務」などに区分され、区分によって保険料が変わることが一般的です。その場合、「主に日常・レジャー」の保険料が最も安く設定されており、次に「主に通勤・通学」、その次に「主に業務」と、リスクが高くなるにつれて保険料が高く設定されています。

主な使用地

事故発生率には地域差があるため、お車を主に使用される地域によって保険料が変わることが一般的です。

お車の条件

車種・型式

車種や型式によって保険料は異なります。また、自家用普通乗用車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車の場合は、お車の型式ごとに料率クラスが設定されており、それによって保険料が算出されます(型式別料率クラス制度)。料率クラスは、お車の型式ごとの過去の事故データに基づいて1年に一度見直しが行われており、自家用普通乗用車・自家用小型乗用車は1~17、自家用軽四輪乗用車は1~7※3に区分されます。

(自家用普通乗用車・自家用小型乗用車の場合)

(自家用軽四輪乗用車の場合)

※3

保険開始日が2024年12月31日以前の契約では、1~3に区分されます。

なお、最近は自動ブレーキ装置が搭載されているお車が多く発売されていますが、装置が搭載されていたとしても、約3年以内に型式発売された自家用普通乗用車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車は、リスク低減効果が料率クラスに十分反映されていません。そのため、各保険会社はASV割引を設けて保険料に反映させています。

走行距離

保険会社によっては、走行距離によって保険料が変わります。走行距離が短いほど事故発生率は低くなるため、保険料が安くなります。
なお、&eでは、申込日時点から過去1年間の走行距離に応じた区分に基づいて保険料を算出しています。

補償内容

どのような補償にするのか、保険金額をいくらに設定するか、また特約を付帯するのかによって保険料が変わります。補償を少なくすれば保険料が安くなるとはいえ、もしもの時に備えて補償内容は十分に検討することをおすすめします。わからないときは、保険会社に相談するとよいでしょう。

割引

割引の適用有無によって保険料は変わります。割引は、例えば「セカンドカー割引」のように各保険会社共通のものもある一方、インターネットで申し込んだときに適用される割引(「インターネット割引」など)のように、保険会社独自の割引もあります。節約したい方は各社のWebサイトをチェックしましょう。
&eでの各種割引の詳細はこちらからご覧ください。
各種割引の詳細はこちら

自動車保険の価格相場

先にご紹介したように、自動車保険の保険料はさまざまな条件によって変わります。条件によってどれくらい差があるのか、参考として&eでの保険料例をご紹介します。

年代別自動車保険料例

主に運転される方の年齢に着目した&eの保険料の一例は次の通りです。一般タイプの車両保険をセットした場合と車両保険なしの場合に分けて紹介します。

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主に運転される方の
年齢
保険料(一括払)
車両保険
(一般タイプ)あり
車両保険なし
18歳 465,405円 258,411円
21歳 199,234円 115,979円
26歳 124,250円 71,217円
32歳 95,589円 54,285円
42歳 91,406円 51,762円
保険料の算出条件・補償内容の詳細を見る

上記保険料の算出条件

  • 運転免許証の色:18歳の場合、グリーン 18歳以外の場合、ブルー
  • 使用目的:主に日常・レジャー
  • 主な使用地:宮城県
  • 運転者限定:本人限定
  • 運転者年齢条件:18歳の場合、年齢問わず補償 21歳の場合、21歳以上補償 26歳の場合、26歳以上補償 32歳・42歳の場合、30歳以上補償
  • 前年走行距離区分:新規契約区分
  • 料率クラス:車両8対人12対物10傷害11
  • 等級:18歳の場合、6A等級 21歳の場合、6B等級 26歳の場合、6C等級 32歳・42歳の場合、6E等級(いずれも事故有係数適用期間:0年)

【補償内容(保険金額など)】

  • 対人賠償:無制限
  • 対物賠償:無制限
  • 対物超過特約:あり
  • 人身傷害:3,000万円(車内のみ補償)
  • 弁護士特約:あり
  • 他車運転特約:あり
  • 被害者救済特約:あり
  • 無過失特約:あり
  • インターネット割引:あり

<車両保険ありの場合>

  • 車両保険のタイプ:一般タイプ
  • 車両保険金額:95万円
  • 車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5万円-10万円
  • 車両全損時諸費用特約:あり

【その他の算出条件】

  • 主に運転される方(記名被保険者)の年齢:表に記載の通り
  • 用途・車種:自家用普通乗用車
  • メーカー名・車名:トヨタ・プリウス
  • 型式:ZVW30
  • 初度登録年月:平成26(2014)年1月
  • 保険開始日(始期日):2024年4月1日
  • 保険期間:1年間
  • 前契約事故:―
  • 前契約保険会社:―
  • 払込方法:一括払
(注)

表示の保険料は、保険開始日が2024年4月1日の&eにおける保険料です。
商品改定などにより、保険料が変更となる場合があります。

30代や40代のドライバーと比較すると、10代・20代の若年ドライバーは特に保険料が高くなる傾向にあります。

主に運転される方の年齢だけでなく、運転者年齢条件を設定できない、または保険料が高い条件(21歳以上補償など)になることが影響しています。

初めて加入するか、
継続かで保険料は変わる

自動車保険は、初めて加入するケースと継続するケースでも保険料が変わります。ここでは、それぞれのケースを&eでの保険料の一例とともに解説します。

初めて自動車保険に入るケース

初めて自動車保険に入る場合には、等級は原則として6等級からスタートすることになります。

30代の男性が初めて自動車保険に加入し(6等級)、「運転者年齢条件」を30歳以上に設定した場合、自動車保険の年間保険料は81,921円です。

継続して自動車保険に入るケース

自動車保険に加入し、1年間無事故だと等級が1つ上がります。等級の上限は20等級です。
30代の男性が加入している自動車保険(20等級)で、「運転者年齢条件」を30歳以上に設定した場合、自動車保険の年間保険料は、37,297円となります。

6等級のときの年間保険料と比べると、44,624円の差が生じることになります。このように、等級が異なると、保険料も大きく異なることがわかります。それでは、年齢が変わるとどれくらい保険料に変化が生じるのでしょうか。
同じ20等級でも、主に運転される方(記名被保険者)の年齢が30代、40代、50代の場合で比べてみると、以下のように保険料に差が生じることがわかります。

保険料の算出条件・補償内容の詳細を見る

上記保険料の算出条件

  • 運転免許証の色:ゴールド
  • 使用目的:主に日常・レジャー
  • 主な使用地:宮城県
  • 運転者限定:夫婦限定
  • 運転者年齢条件:30歳以上補償
  • 前年走行距離区分:6E等級の場合、新規契約区分 20等級の場合、7,000km超10,000km以下
  • 料率クラス:車両8対人12対物10傷害11
  • 等級:6E等級(事故有係数適用期間:0年) 20等級(事故有係数適用期間:0年)

【補償内容(保険金額など)】

  • 対人賠償:無制限
  • 対物賠償:無制限
  • 対物超過特約:あり
  • 人身傷害:3,000万円(車内のみ補償)
  • 車両保険のタイプ:一般タイプ
  • 車両保険金額:95万円
  • 車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5万円-10万円
  • 車両全損時諸費用特約:あり
  • 弁護士特約:あり
  • 他車運転特約:あり
  • 被害者救済特約:あり
  • 無過失特約:あり
  • インターネット割引:あり

【その他の算出条件】

  • 主に運転される方(記名被保険者)の年齢:30代の場合、32歳 40代の場合、42歳 50代の場合、52歳
  • 用途・車種:自家用普通乗用車
  • メーカー名・車名:トヨタ・プリウス
  • 型式:ZVW30
  • 初度登録年月:平成26(2014)年1月
  • 保険開始日(始期日):2024年4月1日
  • 保険期間:1年間
  • 前契約事故:6等級の場合 前契約なし 20等級の場合 事故なし
  • 前契約保険会社:6等級の場合 前契約なし 20等級の場合 当社以外
  • 払込方法:一括払
(注)

表示の保険料は、保険開始日が2024年4月1日の&eにおける保険料です。
商品改定などにより、保険料が変更となる場合があります。

自動車保険の価格を
抑えるポイント

自動車保険は、自身のお車の利用スタイルなどを考慮して補償内容を見直すと、保険料を抑えられる場合があります。ここでは、保険料を抑える3つのポイントを&eの例でご紹介します。

車両保険を見直す

車両保険は補償の範囲により「一般タイプ」と「限定タイプ」の2つのタイプに分けられます。保険料を抑えたいときは、ご自身のお車の状況に合わせてタイプを変更しましょう。

新車を購入したばかりで広く補償を受けたい場合は、「一般タイプ」の車両保険を選択するのがおすすめです。ただし、保険料は高くなる傾向にあります。

「運転に慣れてきた」「保険料にかける予算を抑えたい」場合は、「限定タイプ」への変更を検討してみましょう。変更する際は、電柱やガードレールなどへの衝突が補償されないなど、補償の範囲が狭くなる点は注意してください。

なお、車両保険のタイプは、イーデザイン損保の従来商品では「車両保険」と「車両保険(エコノミー)」と呼称していました。保険会社でも名称が違う場合があるため、注意しましょう。

&e 従来商品 他社
一般タイプ 車両保険 一般条件、一般車両、一般型、ワイドカバー など
限定タイプ 車両保険(エコノミー) 車対車+A、車対車・限定危険、限定カバー など

補償の重複を見直す

自動車保険で補償される内容は、他の保険と補償が重複する場合があります。重複をなくすことで保険料の節約につながるため、加入中の保険の補償内容を見直しましょう。

例えば、2台の自動車保険に加入しているケースでは、「他のお車※4 に乗車中の事故でケガをした場合」や「歩行中にお車との接触事故でケガをした場合」などで、2つの保険の補償が重複している場合があります。

※4

主に運転される方(記名被保険者)およびそのご家族が所有または常時使用されているお車などは除きます。

上記の場合、どちらか1台を「人身傷害(車内のみ補償)」に変更すると、補償の重複を避けられ、保険料の節約につながります。
上記以外では、「ファミリーバイク特約」や「弁護士特約」、「個人賠償特約」なども補償の重複が発生しやすい特約です。

(注)

1台目のお車の自動車保険を解約したときや、同居から別居への変更により補償の対象となる方が変更になったときなどは、補償がなくなることがありますのでご注意ください。

補償の重複に関する詳細はこちら

補償される運転者の範囲を見直す

自動車保険の保険料は、「運転者限定」や「運転者年齢条件」など補償される運転者の範囲の変更で抑えられる可能性があります。
例えば、お子さまが就職や結婚などで別居されてお車を運転しなくなった場合は、運転者限定を「運転者限定なし」または「家族限定」から、「夫婦限定」へ変更すると保険料を抑えられます。

「運転者の年齢があがった」「運転者が減った・増えた」など、家庭環境やライフスタイルが変化したときは、補償される運転者の範囲を見直しましょう。

なお、&eでは契約時に選んだ運転者の範囲は保険期間中に変更可能です。
保険開始日時点では普段運転される方に範囲を限定し、帰省シーズンなどで契約のお車を運転する方が増える期間中のみ運転者の範囲を広げることによって、保険料を節約できます。

まとめ

どのような項目によって保険料が変わるのか、そして保険料の相場(目安)とはどれくらいなのか、ご説明してきました。
これを機に、現在加入している自動車保険の保険証券等を見て、補償内容や保険料を確認してみてはいかがでしょうか。同じ補償内容で、他の保険会社の自動車保険はどれくらいの保険料なのかと気になった場合、&eでは個人情報不要でWebサイトでカンタンにお見積もりができます。まずは気軽にお見積もりを行ってみることから、自動車保険について考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

監修:新井 智美

コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆および監修をこなしており、これまでの執筆および監修実績は2,500本を超える。

資格情報: CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員