自動車保険における走行距離とは?予想走行距離と前年走行距離の違いや設定方法を解説
2024年10月25日
自動車保険を契約する際に、走行距離の設定を求められることがあります。設定する走行距離には、「1年間の走行距離を予想して設定する予想走行距離」と「過去1年間の走行距離を基準に設定する前年走行距離」の主に2つがあります。
設定する走行距離は保険会社により異なり、どちらか一方を設定するのが一般的です。
本記事では、予想走行距離と前年走行距離の違いおよびそれぞれの設定方法について詳しく解説します。保険会社に申告する走行距離区分をどのように設定するかを知ることで、適切な保険料を支払うためのポイントを押さえましょう。
自動車保険の保険料と走行距離の関係
自動車保険では、保険料を算出するために走行距離を用いることがあります。走行距離とはご契約のお車で走る距離のことです。自動車保険で走行距離について尋ねられるときは、一般的に「年間走行距離」を指します。
走行距離が長いと運転時間も増え、事故のリスクが高まるため、保険料が上がる傾向にあります。逆に走行距離が短いと運転時間も減り、事故のリスクが低くなるため、保険料が安くなるのが一般的です。
保険会社に申告する走行距離の設定方法
自動車保険を契約するとき、走行距離を設定する場合があります。走行距離の設定方法は、保険会社によって異なります。契約する前に確認しておきましょう。
よくある設定方法としては、次の2つが挙げられます。
- 1年間の走行距離を予想して設定する(予想走行距離)
- 過去1年間の走行距離を基準に設定する(前年走行距離)
それぞれの設定方法を解説します。
1年間の走行距離を予想して設定する(予想走行距離)
普段のお車の利用頻度や走行距離を踏まえて予想し、設定する保険会社もあります。
保険会社ごとに予想走行距離の算出基準は異なりますが、どのような算出基準でも正直に設定することが重要です。なお、お車の利用頻度や走行距離が変わった場合には、保険会社に連絡し、契約を見直す必要があるケースもあります。保険会社によってルールが異なるため、事前に確認しておきましょう。
過去1年間の走行距離を基準に設定する(前年走行距離)
過去1年間の走行距離を基準に設定する保険会社もあります。
初めて加入するときは保険会社の基準で走行距離区分を設定し、翌年以降はお車のオドメーター(積算走行距離計)の数値から過去1年間に実際に走行した距離を算出し、走行距離として設定します。
なお、イーデザイン損保の自動車保険&e(アンディー)では、前年走行距離に基づいて保険料が計算されます。自動車保険に初めて加入される場合や中断証明書を使用して加入される場合は、「新規契約区分」が適用されるため、前年走行距離区分をお選びいただく必要がありません。2年目以降は前年走行距離区分をお選びいただく必要があり、過去1年間の走行距離に応じて次の8つの区分から選択します。
&eにおける前年走行距離区分 |
---|
20,000km超 |
15,000km超20,000km以下 |
12,000km超15,000km以下 |
10,000km超12,000km以下 |
7,000km超10,000km以下 |
5,000km超7,000km以下 |
3,000km超5,000km以下 |
3,000km以下 |
- 前契約でお車の変更(車両入替)があった場合は、変更前のお車と変更後のお車が走行した合計距離をもとにお選びいただきます。
- お選びいただいた前年走行距離区分が事実と相違している場合、保険金をお支払いできないことがあります。
走行距離の設定方法で自動車保険を選ぶ
前年走行距離によって保険料が決まる場合は、当年の走行距離が設定した走行距離区分を超えても契約内容を変更する必要がないことが一般的です。
しかし、予想走行距離で保険料が決まる場合は、走行距離が予想を超えると追加保険料が発生する保険会社もあります。そのため、どの程度の走行距離になるのか予想がつかないときは、前年走行距離で保険料が決まるタイプの自動車保険を選ぶことをおすすめします。
&eでは、前年走行距離に基づいて保険料が計算されるため、予想が難しい場合でも安心して契約できます。また、予想以上に走行距離が増えた場合でも、契約内容を変更する必要はありません。
保険料の決まり方まとめ
走行距離は、自動車保険の保険料を決める要素の一つとなることがあります。
走行距離の設定方法は保険会社によって異なりますが、お車の利用頻度や普段の走行距離から1年間の走行距離を予想して設定する方法(予想走行距離)と、前年の走行距離を設定する方法(前年走行距離)があります。
前年走行距離を設定するタイプの自動車保険なら、走行距離が大きく変わるときも保険会社に連絡する必要がないことが一般的です。万一のときに自動車保険が適用されるためにも、走行距離の設定方法に注目して保険を選んでみてはいかがでしょうか。
監修:新井 智美
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆および監修をこなしており、これまでの執筆および監修実績は2,500本を超える。
資格情報: CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員